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「レ・ミゼラブル」 [★★★★]

[20130228-1]レ・ミゼラブル.jpg

原題: LES MISERABLES
監督: トム・フーパー
脚本: ウィリアム・ニコルソン/アラン・ブーブリル/クロード=ミシェル・シェーンベルク/ハーバート・クレッツマー
原作: ヴィクトル・ユゴー(「レ・ミゼラブル」)/アラン・ブーブリル/クロード=ミシェル・シェーンベルク(共にミュージカル「レ・ミゼラブル」)
出演: ヒュー・ジャックマン/ラッセル・クロウ/アン・ハサウェイ/アマンダ・セイフライド/エディ・レッドメイン/ヘレナ・ボナム=カーター/サシャ・バロン・コーエン/サマンサ・バークス/アーロン・トヴェイト/イザベル・アレン
2012年/イギリス映画
2012年アカデミー賞: 助演女優賞(アン・ハサウェイ)/メイクアップ&ヘアスタイリング賞/音響賞(調整)、作品賞ノミネート
2012年ゴールデングローブ: 作品賞(ミュージカル/コメディ部門)/男優賞(ヒュー・ジャックマン)/助演女優賞(アン・ハサウェイ)など他多数

★★★★

<感想>
思っていたよりは感動できなかったけど、それはやっぱり(毎回書いているように)ミュージカルにどうしても馴染めないせいだと思う。
それでも他のミュージカルに比べるとセリフもほとんど歌だったから、例の「突然歌い出す」違和感をそんなに感じずに済んだけどね。

原作は途中で挫折しちゃってるけど、リーアム・ニーソンがジャン・バルジャンを演じた普通の映画での「レ・ミゼラブル」が良かったから、お話自体は好きだと思うんだけど、ミュージカルだからなのかキャラクターが濃くてちょっと引いちゃうところはあった。
特にマダム・テナルディエとテナルディエは、本当に大っきらいなタイプだから出てくるたびにムカついちゃって。
そういう''見ている人をむかつかせる''役どころだとは思うし、普通ならそれもご愛嬌的に笑える人が多いと思うけど、私はどうしてもああいう類の人種は、ただただむかついて終わっちゃう...しかできないの。

それに引き換えあんな両親に育てられ、子ども時代はコゼットに嫌な態度を取っていたエポニーヌがよくもあんないい子に育ったなって、変なところで感心しちゃいました。

さて、それでもミュージカル映画を見てしまうにはやっぱり訳があって、それは感動できるところは普通のセリフで聞くよりもよっぽど感動できるってところだと思う。
音楽の力って本当に大きい。
文章で聞くより歌詞で聞く方が心に入ってくるっていう魅力は捨てきれないな。

アン・ハサウェイ演じるフォンテーヌが歌う有名なあの歌。
後半、彼女が過呼吸みたいなブレスになるんだけど、そのせいで切なさや空しさ、悔しさを感じるのが倍増しててすごい良かった。
私までつらくて苦しくなった。
その瞬間に感じる、気持ちが熱くなる感じ、心が震える感じは逆にミュージカルじゃないと味わえないのかもしれない。

今回ちょっと驚いたのは、後半の革命のシーンで子どもが撃たれるシーンがあること。
あれって問題にならなかったのかなって衝撃的でした。

その、革命があるから、すごい盛りだくさんな映画だなって思った。
どこに集中したらいいかちょっと迷うくらいで、前に映画で見た時はどうだったっけ?なんて思ってた。

あと、今回は父親としてのジャン・バルジャンをすごく意識したと思う。
自分も親になったからか分からないけど、コゼットに会った瞬間から愛情があふれだしてしまうところや、娘として育て愛するあまりに、娘が初めて恋したマリウスを守るために革命の核心に行ってしまうところなど、そういう思いが際立ってた感じがする。

ヒュー・ジャックマンやアン・ハサウェイなど、他の映画で普通に俳優として活躍してる人の歌のうまさに驚く中、ラッセル・クロウの配役がどうだったんだろう?
元々あまり好きになれない俳優の1人だけど、全然声出てないじゃんって出てくるたびに気になっちゃったんだけど。

映画での「レ・ミゼラブル」のスケールの大きさがすごかったので、今後舞台を見に行くことはないかなー。
壮大さは圧巻でした。
楽しかった。

「アーティスト」 [★★★★]



原題: THE ARTIST
監督: ミシェル・アザナヴィシウス
脚本: ミシェル・アザナヴィシウス
出演: ジャン・デュジャルダン/ベレニス・ベジョ/ジョン・グッドマン/ジェームズ・クロムウェル
2011年/フランス映画
2011年アカデミー賞: 作品賞/主演男優賞(ジャン・デュジャルダン)/監督賞(ミシェル・アザナヴィシウス)/作曲賞(ルドヴィック・ブールス)/衣装デザイン賞(マーク・ブリッジス)など
2011年ゴールデングローブ作品賞(ミュージカル/コメディ部門)など各国の映画祭で作品賞など多数受賞

★★★★

<感想>
古い映画もそこそこ見たことあるけど、サイレントはさすがにないので、どういう映画なんだろう?って思いながら見始めると、オープニングのクレジットの出し方がいきなり昔風なので、ますますそんな思いが深くなって行って...。

ストーリーは最小限のセリフが字幕で出るだけなので、見てる側の想像で進んでいるところもあるのが、逆に新鮮だった。
全部全部与えられちゃうスタイルしか知らないから。
静か過ぎて飽きるんじゃないかという心配も全然なくて、ベタな内容なのにどう進んでいくんだろう?と思わせるのもすごいって思った。

途中にちょっとだけ音が聞こえる演出があったのもおもしろい。

最後の「BANG!」辺りから一気に感動が来た。
そしてミュージカル時代の到来を彷彿させるラストシーンと、そこで初めてジョージの声が聞こえるのも感動的。
基本的に落ちぶれる話はあまり好きじゃないので、このエンディングに満足です。

最初はこれがアカデミー賞なんだと思いながら見てたけど、終わってみれば楽しくていい作品だったなと思える。
アメリカ映画へのオマージュをフランスが作り、それをアメリカがまた評価したってところも、''アーティスト''たちの懐の深さを感じる映画だったように思います。

第85回アカデミー賞の主要部門結果 [その他]

[20130225-1]第85回アカデミー賞公式ポスター.jpg

作品賞:
★「アルゴ」

「愛、アムール」
「ハッシュパピー バスタブ島の少女」
「ジャンゴ 繋がれざる者」
「レ・ミゼラブル」
ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」
「リンカーン」
「世界にひとつのプレイブック」
「ゼロ・ダーク・サーティ」

監督賞:
★アン・リー(「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」)
ミヒャエル・ハネケ(「愛、アムール」)
ベン・ザイトリン(「ハッシュパピー バスタブ島の少女」)
スティーヴン・スピルバーグ(「リンカーン」)
デヴィッド・O・ラッセル(「世界にひとつのプレイブック」)

主演男優賞:
★ダニエル・デイ=ルイス(「リンカーン」)
ブラッドリー・クーパー(「世界にひとつのプレイブック」)
ヒュー・ジャックマン(「レ・ミゼラブル」)
ホアキン・フェニックス(「ザ・マスター」)
デンゼル・ワシントン(「フライト」)

主演女優賞:
★ジェニファー・ローレンス(「世界にひとつのプレイブック」)
ジェシカ・チャステイン(「ゼロ・ダーク・サーティ」)
エマニュエル・リヴァ(「愛、アムール」)
クゥヴェンジャネ・ウォレス(「ハッシュパピー バスタブ島の少女」)
ナオミ・ワッツ(「インポッシブル」)

助演男優賞:
★クリストフ・ヴァルツ(「ジャンゴ 繋がれざる者」)
アラン・アーキン(「アルゴ」)
ロバート・デ・ニーロ(「世界にひとつのプレイブック」)
フィリップ・シーモア・ホフマン(「ザ・マスター」)
トミー・リー・ジョーンズ(「リンカーン」)

助演女優賞:
★アン・ハサウェイ(「レ・ミゼラブル」)
エイミー・アダムス(「ザ・マスター」)
サリー・フィールド(「リンカーン」)
ヘレン・ハント(「ザ・セッションズ(原題)」)
ジャッキー・ウィーヴァー(「世界にひとつのプレイブック」)

脚本賞:
★クエンティン・タランティーノ(「ジャンゴ 繋がれざる者」)
ミヒャエル・ハネケ(「愛、アムール」)
マーク・ボール(「ゼロ・ダーク・サーティ」)
ジョン・ゲイティンズ(「フライト」)
ウェス・アンダーソン/ロマン・コッポラ(「ムーンライズ・キングダム」)

脚色賞:
★クリス・テリオ(「アルゴ」)
ルーシー・アリンバー/ベン・ザイトリン(「ハッシュパピー バスタブ島の少女」)
デヴィッド・マギー(「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」)
トニー・クシュナー(「リンカーン」)
デヴィッド・O・ラッセル(「世界にひとつのプレイブック」)
タグ:映画祭

「ヒア アフター」 [★★★★]


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原題: HEREAFTER
監督: クリント・イーストウッド
脚本: ピーター・モーガン
出演: マット・デイモン/セシル・ドゥ・フランス/フランキー・マクラレン/ジョージ・マクラレン/ジェイ・モーア/ティエリー・ヌーヴィック
2010年/アメリカ映画

★★★★

<感想>
クリント・イーストウッド監督ものということで鑑賞。
やっぱり、何か好きだ。

東南アジアにバカンスに来ているフランス人女性ジャーナリスト、マリーが津波に巻き込まれ、死後の世界をさまようところから物語が始まる。

次はアメリカに住むジョージの話。
彼は死者と交信する能力を持っており、それをビジネスにもしてきたが、今はその力を封印して工場で働き、平凡な暮らしをしている。

3つ目はイギリスの双子の少年の話。
いつも一緒だった兄を事故で亡くした上、母親は元々ドラッグ中毒だったため、里親に出されることになってしまった。

この3人の共通点は「死」、そしてとても孤独だということ、でも懸命に生きているということ。

マリーは死後の世界にある意味とりつかれ、仕事も恋も失ってしまうけれど、その体験を出版するまでにこぎつける。
ジョージは淡々と暮らす中で出会ったメラニーのことを、結局は能力がばれてしまったことで失うけれど、自分を取り戻すために旅に出る。
少年マーカスは里親になじめないまま、兄に会いたいあまり、霊能者巡りに奔走する。

そういう様子を静かに丁寧に撮っている映画って感じ。
だから目が離せないし、彼らが感じているであろう感情がじわじわとこちらに伝わってくるので、とても痛みを感じた気がした。
そう、イーストウッド映画って、良くも...時に悪くもリアルで、とてもとても切ない痛みがあるんだよね。

最後にこの3人がロンドンのブックフェアで偶然出会う。
マーカスはジョージを通して兄からのメッセージを聞けた後、おそらくリハビリを終了した母親と再会し新しい日々が始まろうとしている。
ジョージはそんなマーカスのおせっかいで、マリーと再会し、こちらもおそらく...という思わせぶりな映像で終わる。
このぼやかし感がまた良くて。

孤独で冷たかった日々がどうか、どうか、少しでも誰かの温もりを感じられる日々になりますように...と思いながら、優しい気持ちで見終わることができたかな。
エンディングのイーストウッドの曲も良かったなー。

マット・デイモンは「インビクタス」からの続投だったけど、今回の役もとても良かった。
自分の能力が人を傷つけ、その結果自分も傷つけることに葛藤する姿、そしてその気持ちを実兄に全く理解してもらえない切なさが十分に伝わってきた。
マリー役のセシル・ドゥ・フランスも、美しくできる女が名声も恋人も失っていくという、弱さと強さのバランスをさらりと演じていたように思います。
切な顔のマーカス役の子も印象に残る。

さて、映画が始まる前に「津波のシーンがあります」という注意が促されていたけれど、その映像がリアルに感じられてとても怖かった。
当然東北の地震のことを思い出したわけだけど、津波の事故と言っても水に飲み込まれるだけでなく、流れの勢いでぶつかって...という被害もあるのかと身が震えるような気がしました。

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