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「英国王のスピーチ」 [★★★★☆]



原題: THE KING'S SPEECH
監督: トム・フーパー
脚本: デヴィッド・サイドラー
出演: コリン・ファース/ジェフリー・ラッシュ/ヘレナ・ボナム=カーター/ガイ・ピアース/ティモシー・スポール/マイケル・ガンボン
2010年/イギリス=オーストラリア映画
2010年アカデミー賞: 作品賞/主演男優賞(コリン・ファース)/監督賞(トム・フーパー)/脚本賞(デヴィッド・サイドラー)/その他ゴールデングローブ/各批評家協会賞等多数

★★★★☆

<感想>
じわじわと感動が来るので、じわじわと泣いてしまう作品。
とにかく脚本が良かったと思う。
このように史実にアレンジを加え(たぶん)、まじめかつどこかコミカルなストーリー展開は大好きだな。
いちばん好きな映画も「恋におちたシェイクスピア」だし、どこかその雰囲気を彷彿させてて好感を持ちました。

英国王室に次男として産まれたアルバートは吃音症とういう障害を抱えているんだけど、仕事として人前でスピーチする機会が当然多いの。
そのコンプレックスや周りの期待感、失望感が冒頭のシーンで、痛いほど伝わってくる。

ある日妻のエリザベスが見つけてきた型破りの専門家、ローグのもとで治療を受けることになるんだけど、様々な練習を次々と'王室の人'にやらせてるっていうことで、ついくすくすとした笑いをしてまう。
でもなかなか上達しないことや、オーストラリア出身(時代的にちょっとバカにしている)のローグに反発したり...と、思うようには進んで行かないんだよね。
周りの人々、家族、過去、何より自分という呪縛から逃れられないジレンマがよく伝わってくる。

そんなこんなしているうちに父王が亡くなり、兄が恋愛問題で王位を退くことになって、ついに自分が国王ジョージ6世になることに...。
娘に「マジェスティ」と言われて悲しそうにしたり、やっぱりスピーチを失敗するわでメソメソ泣いたりして、その辺の人物描写があまりに「普通の人」でおもしろいんだ。

普段王とか将軍とか社長とかお金持ちとか...、とかく上に立ちたいというストーリーばかり見ているから、''王になんかなりたくない''という気持ちが逆にリアルで胸に響く。
そうだよな、たまたまそこに産まれただけなんだよなっていう当たり前がよく伝わってくるから、一緒に切なくなってしまうんだよね。

話は再びローグと共に吃音症の克服に向かうってところで第2次世界大戦が勃発し、ジョージ6世として開戦の演説が求められるクライマックスへ...。
演説の間流れるベートーベン交響曲第7番第2楽章...。
ローグがまるで指揮をするように、友として彼を誘導するんだけど、ジョージ6世が演説を進めれば進めるほど、発言に自信を持ち、言葉が滑らかになっていく様子がよく分かるんだ。

さっき一緒に切なくなったから、スピーチが始まるまでや話している最中のドキドキ感、そして終わった時の高揚感...、それを何となく一緒にその場で体験したような、そんな感覚を持たされる。
この映画、その辺がけっこうすごいなーって思った。

アカデミー主演男優賞をとったコリン・ファースも良かったけど、私はジェフリー・ラッシュがすごく良かった。
さっき書いた「恋に~」にも出演している彼だけど、本当に演技の幅が広いと言うか、どちらかというと彼の主演映画と言ってもいいくらいに素晴らしかったと思う。
ああいう役をやらせたら右に出るものはいないんじゃないかしら?

最初、★4つだったんだけど、この感想を書きながら☆増やしました。
終わった後までじわじわさせる映画です。
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「ザ・ロード」 [★★★☆]



原題: THE ROAD
監督: ジョン・ヒルコート
脚本: ジョー・ベンホール
原作: コーマック・マッカーシー(「ザ・ロード」)
出演: ヴィゴ・モーテンセン/コディ・スミット=マクフィー/ロバート・デュバル/ガイ・ピアース/シャーリーズ・セロン
2009年/アメリカ映画

★★★☆

<感想>
原作はピュリッツァー賞受賞らしいSF作品。
ただひたすらに暗い映画なんだけど、不思議と目が離せなかった...。

原因は分からないけど、かなり荒れ果てた世界が舞台。
母親は生きていくことに希望が持てず出て行くことになり(自殺するのかな?)、残された父と息子は人を食べる人々の影から逃げ続け、飢えと戦いながら南へとただ移動を続けるの。

グレーのフィルターがかかったような映像で映される荒廃した世界がすごくリアル。
そういった美術的なところだけじゃなく、役者たちの餓死寸前の体やボロボロになった服などもすごくリアルで...。
温暖化やら原子力やらで崩壊しつつある世界は、本当に将来こうなるんじゃないか?と思わせるような映像だった。

父親が息子を守るためにする行動は、人を殺すことだったり、出会った泥棒の身ぐるみを逆にはがすことだったりと、劇中に何回も出てくる''善き者''とは遠い気もするけれど、親だったらこうしてしまうかもと理解はできた。
今の世の中だって、私も子どもたちのことを考えると人を疑って、妙に攻撃的な考え方をしてしまうところがあるもの。

そんなパパに守られている息子の演技が、透明感があってすごく良かったな。
「パパ」って言うセリフだけでも、そのトーンから彼の純粋さが伝わってくるような...とても素敵な声で、この映画にぴったりな気がした。
その純粋さがあったから、最後父が死んでしまった時に救いが現われたのかもしれないな...。

人は何で生きるんだろう?って考えさせられる映画。
この問題に答えが出ることはないと思うけど、昔こんなことをよく考えてたよなーとは思い出させてくれた。

こんなに楽しみも何もない世界、ただ苦しいだけの世界なのに、ただひたすらに歩いて生きようとしている。
私だったらおそらく回想シーンで現われたシャーリーズ・セロン(母親役)のように、「生きていたくない」と死を選ぶと思う。

でも子どもがいるんだよね...。
それと、自分が子どもの時は全く気づかないし、気づかないでいいことだと思うけど、親が子供にしてあげられる最大最高のことは、親が元気で生きてるってことかも...なんて、ラストは思っちゃった。

久々ヴィゴ・モーテンセン見たさに録画しておいた映画だけど、意外と重くて、意外と良かったです。
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「さまよう刃」 [★★☆]


さまよう刃 [DVD]

さまよう刃 [DVD]


監督: 益子昌一
脚本: 益子昌一
原作: 東野圭吾(「さまよう刃」)
出演: 寺尾聰/竹野内豊/伊東四朗
2009年/日本映画

★★☆

<感想>
スペシャル・ドラマか何かだと思って録画してたもの。
見たら映画だった。

扱っているテーマが少年法についてで、前に「告白」を観た時と同じような感想を持つ。
少年法はやはり今の世の中に合ってない、かなり甘過ぎると思う。
もっと厳しい処置を取らないと、今後ますます世の中が悪質になっていくのではないか?
更生のチャンスを与えることは確かに大事だと思うけれど、罪は罪。
年は関係ないと思うし、そんなに悪いことだと知らなかったでは済まされないものがあると思う。
知らなかろうが、罪を犯し、それをやり遂げられる能力があるのだから。

ラスト、父親は娘を殺した犯人に対し、弾が入っていない銃で脅していたことが明かされる。
殺すのでは単純過ぎる、死ぬほどの恐怖を与えたいということらしいけれど、私としては殺してほしかったかな。
殺して社会問題にし、少年法について政府が動く...という方がすっきりする。

刑事だけれど、父親の気持ちとの間で揺れる織部を竹野内豊が好演していたと思う。
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「ダークナイト ライジング」 [★★★★★]

ダークナイト ライジング.jpg

原題: THE DARK KNIGHT RISES
監督: クリストファー・ノーラン
脚本: ジョナサン・ノーラン/クリストファー・ノーラン
キャラクター創造: ボブ・ケイン
原案: クリストファー・ノーラン/デヴィッド・S・ゴイヤー
出演: クリスチャン・ベイル/マイケル・ケイン/ゲイリー・オールドマン/アン・ハサウェイ/トム・ハーディ/マリオン・コティヤール/ジョセフ・ゴードン=レヴィット/モーガン・フリーマン/マシュー・モディーン
2012年/アメリカ映画

★★★★★

<感想>
もう最高。
「ハリ・ポタ」シリーズもそうだったけど、これも前2作とも映画館で見てて大好きな作品だったから、どうしても映画館で見届けたかったの。
子どもたちを預けてまで見に行ったけど、本当に良かった。
裏切らないな~。

クリストファー・ノーランの映画って映像もいいけど、監督自身の想像力だけじゃなく、見る側にも想像力を授けてくれるのがいいなって思った。
特にこのバットマン・シリーズでは、それが特徴的だと思う。

敵が執拗なまでに嫌な奴で、ゴッサムの人々やバットマンに対して容赦なく襲いかかってくるけど、その辺があまりどぎつい映像で描かれることがない。
でもそれまでの人物描写がすごいから、きっとひどいことしてんだろうなーって、想像するだけで十分な恐怖感が得られちゃう。
そういう映像大好きな人には物足りないかもしれないけど、私は徹底的にダメだから見やすくていいんだ。
適当に感覚をシャットアウトしたりして、自分で調節できるんだもん。

キャット・ウーマンのアン・ハサウェイもすごく良かった。
ジュリア・ロバーツみたいなイメージのある人だったけど、味方なのか敵なのかの微妙な感じをセクシーになり過ぎず、スマートに演じていたように思う。
意外と似合っていたという印象。

若き警察官ジョン・ブレイク役のジョセフ・ゴードン=レヴィットは「インセプション」の時もいた人だけど、この人がいずれロビンになるわけね!
知らなかったから、そういうエンディングにすごくワクワクしたなー。

クリストファー・ノーランは信頼する役者と仕事したがるのかな。
思えば渡辺謙も「バットマン ビギンズ」に出て、「インセプション」に出てるし、かぶっている人、他にもいるもんね。

でも何と言っても、バットマン(ブルース・ウェイン)役のクリスチャン・ベイルがいい。
彼のストイックな感じと派手目の顔が、自然とバットマンとブルース・ウェインの両極端な二面性を醸し出してるんだよね。
もちろんアルフレッドのマイケル・ケインとジェームズ・ゴードン本部長のゲイリー・オールドマンも最高。
ラストのバットマンが自分の素姓をさりげなく明かすシーンはじんとしちゃった。

これで終わっちゃうのかなー。
俳優の年もあるし厳しいのかもしれないけど、このメンバーでの続きが見たいなーと思ってしまいます。

このシリーズ、また見返そう。
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